戦後グラフ雑誌と……

手元の雑誌を整理しながら考えるブログです。

12回 『週刊サンニュース』の啓蒙主義(2)

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『週刊サンニュース』は創刊号から、「ふえる人口 1分間に2.6人」という、グラフを使った記事を載せている。表やグラフを使って、難しい内容を分かりやすく解説しようという意図が見える。その考えかたを発展させたイラスト記事が、右開き縦組みになってからしばらくすると、毎号のように掲載されるようになる。
『週刊サンニュース』は中綴じなので、真ん中の見開きページはひと続きで、ノドに段差が出ない。その見開きを効果的に使って、イラスト記事は登場した。ほとんどのイラストを村田道紀(MMのサインが入っている)が担当している。
タイトルは、「日本の資本主義と工業」(5号)、「株の話」(11号)、「三つの世界」(13号、カラー)、「官公ストをどう思うか?」(16号)、「もう少し忍耐を! もっと良い方法で!――本年度の予算について政府と反対者の声を聞くと」(20号)、「いろんな国の労働組合は」(22号)、「米の一生」(24号)、「経営者の云い分」(25号)、「アメリカの職階制度」(26号)、「人類社会の発展」(29号)、「議会めぐり」(2巻1号)、「いろんな国の通貨対策は」(2巻3号)、「予算の行方」(2巻5号)、「今年の景気は」(2巻7号)など、社会問題や経済問題を扱っている。
硬めの内容をなじみやすく解説するイラスト記事は、他誌には見られないものでもあり、好評だったに違いない。次第に『週刊サンニュース』の看板記事的存在になる。

画像はすべて『週刊サンニュース』。上から、 А屬佞┐訖邑?1分間に2.6人」(創刊号、1947年11月12日、オフセット印刷、左上の写真は、のちに『赤ちゃん――誕生日まで――』(岩波写真文庫63、52年6月)にも使われる)。◆А峇姥?好箸鬚匹思うか?」(16号、48年6月5日、オフセット印刷)。:「もう少し忍耐を! もっと良い方法で!――本年度の予算について政府と反対者の声を聞くと」(20号、48年7月15日、オフセット印刷、イラスト:村田道紀)。ぁА峙腸颪瓩阿蝓廖2巻1号、48年11月5日、オフセット印刷、イラスト:村田道紀)。